探究型学習が重視される新課程に対応し、高校化学の実験・観察を通して「主体的に学ぶ力」を育てる一冊。
既刊『高校化学実験集』との重複を避け、新たに厳選した30の実験テーマを収録し、「探究基礎」「探究応用」に分けて体系的に整理しています。
図解によるわかりやすい手順、結果・考察例、充実した解説により、授業ですぐに活用可能。さらに第1章では化学熱力学の基礎を整理し、現象をエネルギーの視点から深く理解できる構成としました。
指導上のポイントや発展のヒント、安全面への配慮も充実。高校教員はもちろん、探究活動に取り組む高校生や理科教育を志す大学生、大学教員の方々にも最適な実践書です。
はじめに
第1章 探究活動に向けて
―高等学校化学の化学熱力学の基礎概念と取り扱い―
1.学習指導要領の改訂に伴う化学熱力学関係の変更について
2.系の概念を導入してエネルギー変化を考える
3.エンタルピー関数の導入について
4.状態変化に伴うエンタルピー変化
5.化学変化に伴うエンタルピー変化
6.結合の強さを表す結合エンタルピー(結合エネルギー)
7.乱雑さを表す指標となるエントロピー関数の導入について
8.ギブズの自由エネルギー関数の導入について
9.ギブズの自由エネルギー関数の使い方について
第2章 実験の実例集
2.1 探究基礎のための実験事例
(a) 身近な材料・現象に目を向ける
1 化学カイロの製作と様々な条件設定の探究
2 ブルーベリーパンケーキでベーキングパウダーの役割を探る
(b) 化学の基礎を実験で確かめる
1 単分子膜を用いたアボガドロ定数の測定
2 イオン化傾向の差を実感する金属樹の成長
3 炭酸カルシウムと塩酸の反応をベースにした探究
4 白い粉を定量的に探る
2.2 探究応用のための実験事例
(a) 繊維を染める化学
1 繊維の性質と繊維の判別
2 ログウッドを用いた草木染
3 インジゴの合成と染色
4 アゾ染料-オレンジⅡの合成と染色
(b)物質の量を定める
1 モール法を用いた海水や汽水域における河川水の塩化物イオンの定量
2 様々な飲料水に含まれるビタミンC の定量
3 空気Mg電池とmicro:bitによる酸素変化量の測定
4 マイクロスケール実験によるヨウ素滴定
5 micro:bitを用いた3種類の金属間の電位測定
6 溶存酸素の測定
7 溶解熱を利用した硝酸カリウムの溶解度の測定
(c)身近な材料を深掘りする
1 瞬間冷却パックの作成
2 イオン化傾向の差を実感する-備長炭電池の車走行
3 医薬品成分の定性分析
4 合成樹脂(プラスチック)の性質
5 チャックつきポリ袋を用いたアニリンブラック・スダンⅠの合成
6 チャックつきポリ袋を用いた銅アンモニアレーヨンの合成実験
(d)発展課題に挑戦(化学の力で解き明かす)
1 電気分解による3種類の未知試料の同定
2 光学活性化合物の旋光性と匂い
3 様々な混合溶媒を用いたときのコバルト錯体の安定条件を探究する
-溶液の色を観察し,コバルト錯体の構造の違いを考える
4 アルカリ土類金属塩の沈殿生成反応
5 金属と金属陽イオンの反応
6 反応速度を制御する-時計反応
7 振動反応(Briggs-Rauscher反応)の観察と電位測定
索引